現場オペレータが語る『山ノ手のインクジェット写真出力』

2011年05月

山ノ手写真製作所では、B0プラス出力が可能なEPSONの顔料系インクジェットプリンタ、MAXART K3 PX-H10000を導入しました。インクジェット出力の利点を活かしたデジタルならではの作品づくりを提供しています。

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・インクジェットプリンタの現在

家庭で写真を楽しむ上で、インクジェットプリンタはもはや欠かせない存在です。写真画質と言われて随分経ちますが、これまでの染料インクのプリンタでは褪色しやすいなど、保存性に問題がありました。ですがその問題は顔料インクの登場により解決しました。事実ある写真美術館では顔料プリンタによる出力作品を、パーマネント・コレクションとして収蔵の対象としています。顔料タイプのインクジェット出力作品が、オリジナルプリントとして認められてきていると言っていいでしょう。
ひと昔前の顔料インクは、落ち着いた色調に出力される反面、鮮やかな色を出すことができませんでしたが、EPSONのMAXARTシリーズのPX-Pインク、さらにはPX-P/K3インクへの進化により、事実上インクジェットプリンタの問題点はほとんど無くなったと言えると思います。

・納得のいかない色のままOKを出した苦い経験はありませんか?

自宅にカラー暗室を持ち、カラープリントを楽しんでいる人もいると思います。さらに今は暗室のかわりにパソコンを使ってインクジェット出力で作品制作をする人も増えてきました。写真展などで大きなプリントで見せたいと思った時、多くの人はラボ、DPEにプリントを発注することになります。そんな時、自分でプリントしたものとの色の違いにがっかりした経験のある人もたくさんいるでしょう。インクジェット出力に親しんでいる場合は、なおさら銀塩プリントの色味に満足のできないこともあると思います。インクジェットを色見本として添えて注文しても、手焼きやラムダなどとはそもそも別物なので、色をあわせるのにも限界があるのです。

・イメージ通りの色を実現

山ノ手写真製作所は「イメージ通りの色に」をコンセプトにしたデジタルフローを提供しています。

ネガ、ポジ、反射原稿(プリント)、またデジカメのデータからPX-H10000での出力に最適なデータを製作し、色見本に合わせた色でプリントします。例えば同時プリントでも、デジカメからのインクジェット出力でも、色見本として添えて頂くだけで、その色に近く仕上げます。PX-5600を使用している方は、PX-H10000とインクが同じなのでもちろん同じ色調での出力が可能ですし、他の機種や、他のメーカーのインクジェットプリンタだけでなく、銀塩プリントによる色見本でも、一枚一枚手作業で細かく色調整を行いますので、色見本に近い仕上がりが可能です。また、本番出力の前にテストプリントを見て頂くことができるので、納得のできる色での出力が可能なのです。

・PX-H10000のモノクロプリント

PX-H10000の特徴のひとつとして、3種類のブラックインクを採用したことによる、これまでのインクジェットプリンタでは不可能だった色かぶりの無い豊かなモノクロ階調表現があります。冷黒調から温黒調、セピアまで、様々に微妙な色調表現が可能です。モノクロプリントの選択肢のひとつとなりました。


・デジタルによるモノクロの利点

モノクロ暗室の醍醐味のひとつが、焼き込みや覆い焼きにより、自分のイメージを作り上げることです。個展用の大判プリントが、自分の暗室でプリントできない場合にはプロラボ等に発注する人もいるでしょう。しかし複雑に焼き込んだプリントと同様のイメージに仕上げるのは、プロでも大変な技術が必要ですし、まったく同じという訳にはいきません。デジタルを使うことにより、この問題を解決する方法を紹介します。まず、御自身のイメージ通りにいつも通り暗室でプリントしたものを用意して頂きます。そしてネガではなく、そのプリントを山ノ手でスキャニングし、出力用にレタッチを行い、デジタルデータからプリントするのです。この方法なら、自分の焼き込みそのままに、プリントを再現することができるのです。

・その他のデジタルサービス

山ノ手のデジタルフローでは、オプションとしてネガのひどいキズの修復や、部分的な色の変更、さらには不要な電線の消去などにも対応しています。あきらめずに御相談ください。

個展の挨拶文から少数の大型ポスターまで、PX-H10000を使った出力サービスもあります。

※山ノ手ではプリントから、マット加工などの作品の加工までが可能ですので、時間のロスが少なく写真展の準備が可能です。(30日前までに発注頂くことをおすすめします。)

※インクジェットが万能だというわけではありません。バライタプリントや銀塩プリントなどとは別のプリントの方法なので、個人の好みによっては他の出力方法をおすすめしています。また山ノ手写真製作所ではモノクロバライタプリント、カラー銀塩やラムダプリントなどの得意なラボとも提携しています。

※PX-H10000のK3インクは光沢性、耐擦性が向上していますが、フィルムのような超光沢プリントが必要な場合は、クリスタルプリントやスーパーグロッシープリントをおすすめします。また、銀塩の印画紙と違い、表面を水で拭いたり、キズを直したりすることはできません。基本的に表面はブロアーやOAホコリキャッチャーなどで埃を払うようにして、強く擦ることは避けてください。表面を直接拭いたり、水に塗れる可能性がある場合には、ラミネート処理が適しています。

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